COMING FUTURE

Future of MaaS

人もインフラも変わる、だから「クルマ」の整備を変えていく。

モビリティ・マネジメント

モビリティマネジメントという学問領域をご存じでしょうか。ヒトの移動に関する研究分野です。たとえば、社会の発展に伴い、人の活動エリアが広がっていきます。これによって、徒歩、馬、馬車、と人の移動手段が進化してきました。モビリティとは「移動体」という意味であり、人とその移動手段を指しています。近現代には、船、飛行機、クルマ、電車、バスから、自転車をはじめとする人力のものもすべて含みます。特に現代は、極めて多様な移動体が溢れており、さらに、より多くの移動体が開発されつつあります。こうした時代において、モビリティを最適に組み合わせながら、人の移動における快適性や利便性を最大化することがモビリティ・マネジメントの一つの目標とされます。

「Maas」=Mobility as a Serviceは、直訳すれば”ひとつのサービスで移動体をつなぐ”とでもいうのでしょうか。これは、ICTの発達と同時に、モビリティマネジメントにおける一つの理想形として語られるようになっていきました。もとより、交通というのは歴史において段階的な技術革新とセットで具現化されてきたものです。馬や馬車があり、自動車、蒸気機関車、クルマ、飛行機と文明のあゆみとともに進んできました。現代はこうしたものの蓄積が一堂に会しインフラとなった。そこに、ICTが登場したことで、より普遍的なインフラになっていく可能性を手にしているという意味では、とてもエキサイティングな状況の中に私たちはいると言えるのでしょう。

「クルマ」は”何”になるのか。

私たち旭自動車が手がけるクルマは、特に現代社会のモビリティの中心的な役割を果たしてきました。運転者の意志で動き、燃料を積載することで自走できることから、人間の移動範囲も劇的に変化しました。同時に、小さなものから重量のあるものも自在な場所への運搬が可能になり、物流の在り方そのものも大きく進化しました。クルマの誕生以後、我々は物流から日常生活の移動手段にいたるすべてが革新的に変化してきたのです。同時に特徴的だったのは「保有できる空間」ということだったのかもしれません。というのも、そのほかの移動体である電車やバスといった乗り物の基本は、公共的な存在であることが多いからです。

ここに2000年代以降に加速したICTの進化や、技術的な進化はめざましく、クルマは「CASE」と呼ばれる機能を得て進化しつつあります。社会的にも、高齢化による運転のリスク、過疎地や地方の移動体の根本的な課題、社会全体のシェアリング絵エコノミーの進化による保有からシェアへの転換など、めまぐるしく変わるサービスの登場によりクルマそのものの存在も大きな変革の時を迎えるようになりました。

これからが面白い

今後、MaaSに組み込まれることで「クルマ」はどうなっていくのか。それは「CASE」と呼ばれる技術的な進化と、社会的なサービスの進化が鍵を握っています。特に、自動化され、シェアリングサービスの一つになっていくクルマの姿はすでに現実のものとなりつつあります。若い世代を中心に、保有からシェアに切り替わり、クルマに対して高いこだわりを持つことがなくなっていくであろうことも想定されます。一方で、ガソリン車はレガシーでありながら貴重なものとして価値が高まるでしょうし、美しく流麗な流線形でかつ高速に移動できる方法論を備えた工芸品として保有熱が冷めることもないでしょう。

そう考えてみれば、どのシーンをみても「クルマ」がなくなることはないと思われます。もちろん、デザインや機能がなくなったり変化することはあるでしょうが、完全になくなった社会を想像するのは困難です。つまり、私たち整備会社の存在もまたなくなることはないでしょう。ただし、「クルマ」の存在価値が今とは全く異なるものになるという想定に変わりはありません。PCと同義になっていく「クルマ」を直すには、PCを自在に直せるレベルのエンジニアリングやプログラミングが必須になるのでしょうし、メーカーは、まるで自分たちの商品を構成する部材を作るサプライチェーンに関わる企業に高い品質管理を求めるように、同レベルでの品質を担保できる整備ソリューションを備えた法人を求めていくことでしょう。つまり、私たちのようなクルマの整備会社が変化し進化しなければならないのは自明の理です。しかしそれは、必ず私たちに新しい企業価値をもたらせてくれるでしょうし、この上なく面白い挑戦なのだと感じています

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